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推薦者の声と活用事例

肺がん手術のための肺葉切除+肺門縦隔リンパ節郭清トレーニングモデル (開発ストーリー)
藤田保健衛生大学 心臓血管外科・呼吸器外科 教授 須田隆 先生 実際の手術操作とまったく同じ手順で肺葉切除+肺門縦隔リンパ節郭清の手術操作を行う新しいトレーニングモデルの開発

1. はじめに

本邦における肺癌の標準的な手術法である肺葉切除+肺門縦隔リンパ節郭清は、従来おこなわれてきた開胸手術に代わって、患者への負担を軽減する為に、より低侵襲な内視鏡を使用して行う胸腔鏡手術で行われるようになっています。

今後、この胸腔鏡手術、更にはロボット支援手術の適応が拡大されていくのは間違いなく、今の呼吸器外科医にとって胸腔鏡手術手技は、必ず習熟すべき手術手技となっています。

では、今の外科医はどうやってこの新しい胸腔鏡手術を学ぶべきでしょうか? 外科医は、昔から、上司の手術を見て技術を教わり、上司の指示に従いながら手術を学んでいきました。

しかしながら、この新しい胸腔鏡手術のトレーニング環境は未だ不十分ではないでしょうか?

実際には、ドライボックスやブタを使用した内視鏡手術操作のトレーニングを行った後、いきなり本番が行われているのが現状です。 そこで、患者とってより安全で確実な手術を行うために、実際の手術とまったく同じ手術手技ができる胸腔鏡手術トレーニング用肺モデルを作る事が必要と考えました。

このモデルを開発するに当たっては、内視鏡手術を行う上で習熟すべきと考えられる解剖学的な肺・縦隔構造を再現することを念頭に開発しています。

この為、本モデルを使用することで、実際に行っている手術手順にしたがって、普段使用する手術機器を使用をし、実際の臨床をシミュレーションする形で、「胸腔鏡下肺葉切除+肺門縦隔リンパ節郭清」のトレーニングをすることが可能となりました。

2. 胸腔鏡手術トレーニングの現状とその問題点

従来の臓器モデルは、硬い素材でできており実際に切離や剥離操作などが出来ませんでした。また、今までの手術トレーニングのための肺モデルは、スポンジでできており、質感が実際の臓器とかなり異なっていました。

肺門縦隔リンパ節郭清の手技は肺癌の手術では重要なのですが、これまで、肺門縦隔リンパ節郭清が可能なトレーニングモデルはありません。

また、ロボット手術トレーニングでは、コンピューター上でバーチャルトレーニングシステムが行われていますが、残念ながら、実際の手術操作とはかけ離れていますし、質感を伴いません。

ブタを使用したトレーニングは、生体であり、大変有用なものでありますが、動物を扱う施設に行かなくてはならないこと、動物のみならず麻酔医師などの人件費や準備費が高いこと、ブタの解剖は人と異なる事といった多くの問題点があり、更に、近年では動物愛護の観点から社会的な問題として注目されています。

3. 新しい肺葉切除+肺門縦隔リンパ節郭清モデルの特徴

本モデルは、複数の医療関係施設が参加し、ファソテックと共同で開発したBIOTEXTURE素材を使用しています。触ると適度な湿りがあり、柔らかく、実際の肺や縦隔の質感に近づけています。

縦隔胸膜や臓側胸膜が再現されており、肺、肺門部および縦隔リンパ節は模擬の胸膜に覆われています。本モデルのサイズは、実際の手術対象となる虚脱肺と類似させています。また、このモデルは、エネルギーデバイスやステープラーを含めた普段の手術で使用する器具を使用した本物の臨場感を持ったトレーニングが可能となっています。

4. このモデルを使用したシミュレーションの実際

実際に臨床の場で使用している器具を用意します。次に、東慈恵医医科大学 前教授 森川先生の手術シミュレーションコンセプトをベースにファソテックが共同で開発した人体を忠実に再現したBIOTEXTURE胸腔シミュレータ(写真1)内に肺葉切除+肺門縦隔リンパ節郭清モデル(写真2)を設置・固定します。

肋間に各施設で行っているポート位置にポートを挿入し、滑らないように、テープでポートを肋間に固定します。

実際の手術手技手順と同じように、縦隔胸膜を切離した後、肺門部の露出を行います。

肺門部や縦隔の脂肪組織も再現しています。肺の血管や気管支を露出するためには、模擬の脂肪組織を周囲臓器から剥離する必要があります。

実際の肺血管・気管支の走行やリンパ節の位置を出来る限り再現しています。縦隔のリンパ節は、模擬の脂肪組織の中に埋め込まれています。各施設で使用している器具、ベッセルシーリングシステム、ステープラーなどを使用して、実際の手術操作とまったく同じ手順で肺葉切除+肺門縦隔リンパ節郭清の手術操作を行う事が出来ます。

この臓器モデルは、完全鏡視下手術、ロボット手術による肺葉切除+肺門リンパ節郭清のトレーニングおよび新しい手術手技を行う前のシミュレーションとして非常に有用です。もちろん、開胸手術のトレーニングも可能です。

ぜひこのモデルを使用して頂き、ご意見を下さい。皆様の意見を反映して適時修正をしていく予定です。また、今後、専門医のための、より高度な手術を行うためのシミュレーションモデルも開発予定です。

写真1
BIOTEXTURE手術トレーニングシステム(胸腔シミュレータ)
写真2
肺葉切除+肺門縦隔リンパ節郭清モデル
写真3
シミュレーションの様子
写真4
肺動脈の処理
写真5
上縦隔リンパ節郭清
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