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推薦者の声と活用事例

肝胆膵外科分野におけるBio-Texture Modeling(BTM)の可能性
自治医科大学 消化器・一般外科、鏡視下手術部 教授 佐田 尚宏 先生 外科診療で最も大切なことは安全な医療を提供することです。熟練した外科医は術前検査を自分の頭の中にイメージとして持ち、そのイメージで若手の医師を指導していました。イメージ共有のためのツールとしてBTMには様々な可能性があります。

外科手術・外科診療は10年を単位に考えると、確実に変化してきています。鏡視下手術では特に顕著ですが、年々新しい機器、手術手技が臨床の場に登場し、医療者側も医療を受ける側も「手術」に対するイメージは、30-40年前とはかなり違います。
以前、手術は「命がけ」であったものが、2012年の消化器外科手術は「成功して当たり前」になりました。「外科診療において最も大切なことは何か」、当科で実習する学生やレジデントに必ず質問します。その問いに対して、「外科診療で最も大切なことは安全な医療を提供すること」と私は答えます。 安全に手術を実施するためには、術前診断、手術計画(simulation)、術中のガイド(navigation)が大切です。以前、術前simulation・術中navigationは外科医のスキルと考えられ、熟練した外科医は術前検査を自分の頭の中にイメージとして持ち、実際の手術ではそのイメージで若手の医師を指導していました。そのイメージをすべてのスタッフが共有することで、手術が順調に進行し、ひいては手術成績の向上につながります。
イメージの共有のためのツールとして3Dは重要で、Bio-Texture Modelingには様々な可能性が考えられます。

肝胆膵外科分野のCT、MRIによるvirtual画像作成は、1990年代後半から行われるようになり、MD-CTの登場以降、より詳細な検討が可能になりました。しかし、詳細にvirtual 3Dが作成されたとしても、2Dであるモニタでみるvirtual画像には「virtual」の限界があり、2Dモニタ中でvirtual 3D画像からreal 3Dをイメージするにはかなりの熟練を要します。
その欠点を補うのが3Dプリンタを用いたreal 3Dモデル作成です。このreal 3Dモデル作成だけではなく、症例それぞれの画像からvirtual 3Dとreal 3Dモデルを作成・運用する一連のコンセプトがBTMということになります。
当科では手術が必要な肝・膵疾患を対象に、術前simulationとしてvirtual 3Dに対する質感を持つ3Dマウスを用いたvirtual operation、肝・膵の「堅さを再現したreal 3Dモデルを作成し、その切離を実際の手術器具を用いて行うreal simulate operationを術前に行う事を計画しています。
また、real 3Dモデルの術野への持ちこみ、virtual 3D画像の術野への投影によるreal-time navigationも同時に計画しています。virtual 3D画像の術野への投影には、位置情報の確定が必要で、変形のある生体の位置情報をvirtual 3D画像の中にどのように取り込むかなど、解決すべき問題点はありますが、手術の安全な実施への付加価値は高く、今後の普及が期待される分野と考えています。

BTMの新たな可能性は、外科教育と患者説明です。術野投影によるreal-time navigationは、カーナビゲーションでいえば実際みえている景色の中にvirtual 3D画像を投影するような技術で、まだ他の分野でも実現された例は少ない近未来技術といえます。外科実習中の学生、外科医を目指すレジデントには、教育的効果が見込めるだけでなく、外科技術に夢を持ち、将来外科医になるmotivationを与えるツールとなる可能性があります。
また、症例独自の画像から作成するreal 3Dモデルは、患者・家族への説明に大変有用性の高いツールとなります。百聞は一見にしかず、real 3Dモデルを提示し、「腫瘍がここにあり、これだけ肝臓(膵臓)を切離します」という説明は、インフォームド・コンセントをより簡単にします。このような新たな可能性を秘めたBTMに対し、「安全で確実な医療を提供する」という基本概念にそって今後とも検討を継続します。

肝臓の3次元生体モデルを活用して、術前に切除部分の計画(術前シミュレーション)を行っているところ 3Dマウス(触感3Dデバイス)を使用したバーチャル術前シミュレーション 患者の脈管の3次元データを確認しながら手術を行っているところ
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