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推薦者の声と活用事例

医療者・患者双方にとってメリットをもたらすBIOTEXTURE技術 ~腎部切除への応用~
独立行政法人 国立がん研究センター東病院 泌尿器・後腹膜腫瘍科 駒井 好信 先生 『腎の「腫瘍」・「動脈」「マージン」立体モデル』を同時に再現し、切除時に腫瘍周囲につける正常腎組織(マージン)を立体的に把握することが可能に。

かつて腎がんに対しては腎臓をまるごと摘出する手術(=腎摘除)が第一選択でした.しかし近年,生活習慣病の増加にともない慢性腎臓病患者,すなわち腎機能の良くない方が増えていることから,腫瘍がある程度の大きさであれば,腎臓を残し,腎機能を温存する手術(腎部分切除)がすすめられるようになっています.これは,腎臓が肝臓と異なり,再生しない臓器であるためです.
腎部分切除は,極めて血流の豊富な臓器である腎に切り込む,リスクのある手術です.腫瘍ぎりぎりで切り込むと,腫瘍を切ってしまうおそれがありますし,不必要に大きく切りすぎると出血量が多くなり,腎が小さくなるので術後の腎機能が低下してしまいます.そのため,腎部分切除を行う際は「腫瘍」,「動脈」,「切除時に腫瘍周囲につける正常腎組織(マージン)」を立体的に把握することが極めて重要です.

CTやMRIなどの画像診断における進歩は著しいですが,現在,臨床の現場では人体という3次元の対象を2次元のモニターにうつしています.このため,術者は術前の画像所見を頭の中で一度立体的に再構成しなければなりません.症例によっては腎臓の血管が複雑に絡み合っていたり,腫瘍に直接流入する血管が複数あることがありますが,その場合に腎臓全体の立体像を思い浮かべることは困難なことがあります.

この問題を解決するために,当科ではファソテック社と協力して,BIOTEXTURE技術による,『腎の「腫瘍」・「動脈」「マージン」立体モデル』を開発,2013年7月までに8例のモデルを参考にした腎部分切除を行いました.モデルのクオリティは極めて高く,体内の腎と「寸分違わない」と言っていいほどの再現性であり,次に挙げるような利点があります.

①腫瘍を最小限のマージンで切除でき,最大限の腎機能温存が可能です.
②腫瘍に流入する動脈を立体的に把握でき,出血を最小限に抑えられます.
③切除後の腎形態が把握でき,尿瘻(尿が腎外にもれる合併症)を予防しやすくなります.さらに,これが重要ですが,
④立体モデルを使って手術の説明を行いますので,患者さんが自分の腎臓・腫瘍がどのくらいの大きさで,腫瘍がどのように切除されるかを手に取って確認できます.

すなわち,このBIOTEXTURE技術は医療者側のみではなく,患者側にも大きなメリットがあるということです.今後もさらに腎臓分野でのBIOTEXTURE技術の開発をすすめ,より少ない出血で最大限の腎機能温存を得られるような腎部分切除を目指してまいります.

患者の腎臓がんモデル
(上は摘出予定の腫瘍)
手術室内でモデルを使用している様子 摘出部の腎腫瘍モデル(左)と
実際に摘出された腎腫瘍(右)
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